manis’sdiary

ドラマレビューやら色々です。ネタバレしています。

未生 ミセン 全話を視聴しました

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未生 ミセンを全話視聴しました。

友人からすごくいいドラマだと勧められていたので、d-lifeで放映していた録画を一気見です。

うん、ほんとうだ、本当にすごくいいドラマです。

これは文句なく良いです。

私的評価は☆4.5です。

 

けして明るくはない、ラブ度満載でもない、ただサラリーマン、会社員のドラマでそれぞれの成長ドラマです。それがとても良いんだな。

誰視点で見るのかというものでも見方が変わってくると思うけれど、どの登場人物も良いドラマです。見て良かったわ~。

 

 公式HPによると「「自分1人が何かしても会社は変わらない。
それでもこの仕事が今の自分なんだ。」

幼い頃から棋士を目指していたチャン・グレ(イム・シワン)は、父の他界を機にその道をあきらめ、大学にも行けず、26歳になってもバイトにあけくれていた。しかし母の伝手で、大手総合商社にインターンとして入社。満足に会社員経験も学歴もないグレはコピーの取り方すらわからず、遅れをとっていたが、同期とチームを組んでのプレゼン発表で合格点を獲得。なんとか2年間の契約社員として入社し、営業3課に配属される。やがて囲碁で培った洞察力を生かして仕事でも微力ながらも課の役に立つようになり、次第に配属先の営業3課のオ課長(イ・ソンミン)やキム代理(キム・デミョン)に認められ、課にはチームワークが生まれつつあった。一方、グレの同期入社の紅一点、アン・ヨンイ(カン・ソラ)はインターンながらも大きな契約を取り付ける優秀な人材だったが、入社後配属された資源課では、男性上司から疎まれ、なかなかまともな仕事を与えられずにいた。」
だそうです。
 
総合商社にインターンで入った主人公チャン・グレの成長ドラマです。囲碁をやっていただけあって彼は高卒でも頭は良く機転が利く男の子。けれど学歴はない、コネ入社であるという事から皆からはバカにされ、配属された営業第三課でも最初はガッカリされていたけれど彼の熱意が人を変えていきます。
そう会社は私もいつも思うけれど一生懸命やっている人は誰かがちゃんと見ていてくれる、チャングレもそうでした。彼は正直恵まれ過ぎていると思う。課長が本当に男気があっていい人、怒りながらも教えてくれる人として、人生の先輩という人です。酔ってはダメダメだし、明るいけれどその明るさの中に細やかさもあり、そんな上司が欲しい!と真剣に思いました。マジで。
仕事を教えてくれるキム代理も良い。外見なんて関係ないさ、結婚出来ていないけれど人はいい人です、何もわからないチャングレに一から仕事を教えていきます。
 
チャングレはまずはインターンから始まり、おそらくソウル大とかの同期の中で高卒はバカにされコネ入社だとさげすまれていました。まあ、私はそれもわかるかも。ソウル大の人だってそこまで行くのが大変で、ようやく大手の会社に入ったのに、なんでこういう人がここにいるの?という感情は否定できない。このドラマはそういう点もちゃんと描いています。そういうエリート君たちも「僕たちはここまで来るのが大変だった」というセリフがあるけれど本当にそう、それはわかるよ、正直。そんな同期の代表がチャンベッキ。彼は頭はいい、だからこそ優秀でプライドが人一倍ある、それでスタンドプレーをしてしまう。けど社会に出たらどうだ?!高卒のチャングレの方が先輩に恵まれてどんどん美味しい仕事を成功させていく、あせるベッキ。彼が配属された課は鉄鋼課、地味な業界だから基本から教えようとするカン代理。彼の気持ちがわからずにプライドで転職まで考えてしまう。あーーエリートゆえのアホな行動だ。けれどね、会社にはそんな人沢山いる気がする。学歴ではなくて実力がモノを社会では言うのだ。けれど横の世界は大事、そういう所もこのドラマは描いているからすごいと思う。会社員たちは、うんうんわかるわ、これと思うシーンた沢山出てきます。そんなベッキもチャングレと接して、カン代理から教わりながら自分の至らなさを気づきどんどん変わっていくのも良いです。最終回では私の好きなカン代理に指導しちゃうまで成長して。カン代理も嬉しいだろうな。たいていのドラマだと彼がチェングレの敵になったりする暗黒面に落ちそうだけれど、このドラマは実生活の様にそんな事はなく同期として友情を深めていきます。
 
紅一点のアンさん、彼女は優秀、そうそう女で優秀な子というものがいるものだ。けれど家族、父の借金のトラウマを抱えている可哀そうな子、そういうトラウマがあるせいなのか優秀すぎて彼女も当初は先輩達からいじめられる、女だからという理由でセクハラ、パワハラまがいの事をされます。けれどあえて彼らの中に入り雑用を率先してこなしていき、先輩達も見る目が変わっていきます。そのきっかけをくれたのがチャングレの課長のオ次長なのだけれどね。わざと意地悪する先輩の足をひっかけてみたり(笑)そうそう結局は出る杭は打たれる、特に女はね、というシーンもちゃんと描いています。実際の会社生活なんてそんなものよ。彼女の将来版というとオ次長の同期のソン次長。彼女も人格者でいい人だけれど、ふとした時に可愛がっていた部下が自分のポストを狙っていた事に気付き愕然とします。子育てをしながら仕事をこなし、子供との接点のなさに悩み、夫との関係にも悩み、本音を話しているのは同期のオ次長。なんだかそれもわかるわ。会社の方が彼女には時間は長くて心を違う意味で許しているんだよね。ソン次長もセクハラパワハラまがいの嫌がらせを上司からされています。そう会社は色々な事があるのよ。このドラマ、日本と韓国の文化や行動の差はあるとはいえ、本当に細かくサラリーマンの生活を描いていきます。
 
最後の同期の壁犬君のハン・ソンニュル。彼は最初から出世すると思わったわ。皆から変人扱いされたロンゲだったけれど、最初から繊維課を目指して女性の服をチェックし流行と素材チェック、街でも観察。彼はただ頭がいいベッキとは着眼点が違っている。チャングレの相棒的存在になっていきます。彼がいるからこの同期はまとまっているんだよね。いいムードメーカーでした。途中先輩からいじめられているけれど、訴える事はせずに意地悪先輩にも優しさを示すなんて最高。アホな行動も多いけれど、チャングレを正社員にしようと熱い思いを描いた手紙は感動的です。この4人の同期の中で一番出世するのは絶対にソンニュルですわ。長い会社生活の私がそういうのだから間違いない(笑)ベッキもいい線いくとは思うけれど、人としての味がない、上に行くのは海千山千じゃないとね。そういう点で彼は適任です。
 
やはりこのドラマの主役はグレではあるけれど、やはりオ次長(課長)でしょう。彼がいないとドラマはつまらない。こんな上司が本当に欲しいし、熱いし、一緒に仕事をしたい。奥さんにはなりたくはないけれど(笑)オ次長との仕事はやりがいもあるだろうし達成感もありそう。こういう人本当にいいわー。仕事も出来る男です、ネグセも気にならなくなるほどよ(笑)
 
BS版は34話なので、いろいろな事件が巻き起こります。前半はチャングレがインターンから契約社員になるまで。何も出来なかったグレが一生懸命に仕事を吸収しようとしているところ、途中囲碁の先生から教わった言葉や攻めの言葉があるのがとても良いです、ナレーションのボソボソとした話し方もあっているのよね。中盤は色々な出来事、途中から来た課長が業者と癒着をしているのを暴いていったり、会社の研修で初めて人に自分が商品を選んでモノを売る難しさを知ったり、ノロジカハチミツを騙されたり(笑)、自分が初めて担当するキルギスの仕事を契約社員だという事で主担当からはずされたり、中国との仕事で賄賂疑惑があり専務が飛ばされるという証拠をチャングレが暴いてしまい大問題に発展し専務が飛ばされたり、それが原因で会社として中国と取引が出来なくなり、中国への忖度でオ次長が退職する道しかなくなってしまったり、と事件が起きてきます。そのたびに悩み成長していくチャングレ。
 
結局財閥系であろう総合商社の正社員にはなれずに無職になったチャングレ、3週間後彼を迎えたのは「牛乳が発酵した」とカレンダーに書いていたオ次長でした。彼が落ち着くのを待ってチャングレを自分が立ち上げた会社に迎え入れたのでした。最初オ次長はチキン屋さんのバイクに背広で乗っているから、えーーーーチキン屋?!なぜ背広?と思っていたらヘルメットを売っていたようです。PROFORMA INVOICEを発行していたりちゃんと貿易商社を51%出資して会社を立ち上げていました。そこで働き始めたチャングレ、社長は昔の部長。そしてオ次長、良かったーーと思ったら、来ました、来ましたキム代理です。待っていたよ!!!3人は一緒じゃないとね。
 
そして1話に続く最終回、1話はなぜ中東で?!と思っていたら、あのノロジカハチミツ男が持ち逃げしたので追いかけていたのでした。オ次長の会社はワンコーポレーションとも取引をするような会社となっていたようです、良かった。アクションバッチリで成長したチャングレが追いかけます。髪型を変えるだけで成長しているのがわかります。車の中でもオ次長と普通に話が出来る様になっています。
何故中東での撮影と思ったのだけれど、それは商売の道という事だったようです。1話からちゃんと最後まで作られているドラマだったようです。(韓国ドラマは途中でよくストーリー変わるから)
 
このドラマの公式サイトに名セリフシーンがありました、その中で納得なのが、
オ次長の「お前たちに酒の味がわかるか?」
わかるわーー、サラリーマンのオッサン達は接待で大変だし、仕事を取られて悔しくて酒の味がおいしいだけではない苦い味にもなるんだよね。
 
グレの碁の先生に「何かをなしとげたければ体力をつけろ」
これもわかるわー、ちゃんと自分で力をつけないと何の行動も反乱もおこせやしない。返り討ちにあうだけ、リアルな世界では力をつけてからようやく土俵に立てるのだものね。
 
アンさんの「心を閉ざしている人への接し方は学校では教わらなかった」
そうそう、リアルな会社では自分を皆がよく思ってくれるわけではない。そういう人達とどうやって壁を壊していくのかは自分で悩んで学んでいくのだ。
 
カン代理の「また明日」
オ次長の「ウリ(俺たち)」
これは心が不安な時に仲間である、と感じる短いけれどいい言葉だよね。
 
キム代理の「自分一人が何をやっても会社は変わらない、この仕事が今の自分なんだ」
何も言えないくらいもうリアルな実感。自分への慰めでもあるくらい。
 
オ次長の先輩「会社が戦場だと?外は地獄だ」
あーーそうだよね、そうなんだろうね。頭でわかっている、だからイヤでも会社に行っているのだ・・・とリアルに現実を感じました・
 
本当にいいドラマでした!見るべしです。