manis’sdiary

ドラマレビューやら色々です。ネタバレしています。

マリー・アントワネットに別れを告げて を視聴しました!


 

 

マリー・アントワネットに別れを告げて を見ました。

マリーアントワネットの朗読係のシドニー(レア・セドゥ)の目から見たフランス革命の前夜からの数日間の出来事の宮中のお話。

この間深夜テレビでやっていたものを録画で見ました。

で、私の評価はというと☆2個。

 

辛っ(笑)


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 ベルバラや大好きな私としてはこの時代には非常に興味があります。なので見たのですが、うーーんなんだかね、もっと最後もね・・・私はフランス革命をもっと広く大きく見たかったのに数日間でというのも私とは合わなかったらしい。

 

トーリーは冒頭に書いたものが正直すべて。アントワネットの朗読係のシドニーはアントワネットの非常にお気に入り、カンパン夫人(懐かしい名前!)は彼女たちの関係を難しい顔で表情。彼女はアントワネットが好き、アントワネットも必要以上にスキンシップをしてくる。あれれ?!どうやらこの映画はアントワネットにはレズ設定らしい。けれどシドニーとどうのという事はないけれど、シドニーは恋愛感情ありでアントワネットに心から慕って敬っています。

それは革命前夜、街ではもうパンがないから森から狼まで出てきたと。けどこれは比喩よね?!市民が狼になったという事なのかなと解釈、違うかもしれないけれど。それでも宮中はアントワネットのお気に入りのデザイン担当のベルタン夫人(あーーこれも懐かしい、ローズベルタンだよね、確か)にドレスを依頼し、ベルタン夫人は(確かパリにお店があるはず)革命前夜にも関わらずドレスの発注の事だけを気にしています。いったい彼女はどの位せしめたのかしらね。ベルタンやカンパン夫人だけではなく、この時代好きには懐かしい名前が出てきます。というか私は最初からベルバラと比べていたっけ(笑)それでは見方も辛いわね。革命前夜、お付きの女官達も食事をし、ダンスをし、神父様もパーティに行きと全く革命とは無縁の世界でした。

 

けれどとうとうバスティーユが落とされます。そこで一気に色々な事が起き始めるかというと、すぐには受け入れらない貴族達。けど深刻化が伝わってくると廊下に出てきて右往左往。アントワネット付きの女官は彼女の悪口を言い出し、モノを盗もうとしたり、女官達や貴族、とうとう神父様までもベルサイユから逃げ出していきます。なんせ首切りリストまで出てきていて、一位は当然アントワネット、二位はなんと王弟のアルトア伯(だったかな?違ったかも)、そしてポリニャック夫人と民の声を目の当たりにしていきます。ここで王様はやはりリストと一位でも二位でもないんだね。憎しみはアントワネットに向けられていました。アントワネットはスイスに脱走する為に荷造りをし始めます、愛人からの手紙やポリニャック夫人への支出書まで全て燃やします。けれど荷造りシーンでも描かれていたのはこの時代の貴族の優雅な生活。この時代の貴族は退屈が苦手、逃亡なのに編み物機やら日焼け防止の麦わら帽やらと普段と同じ生活を持っていこうとしていました。数々の宝石やらありとあらゆるものを持っていこうとしています。こういうのはきっと民が聞いたら怒るのだろうけれど、ルイ16世が言ってた「民が権力を要求する、権力は天から定められた宿命かと思っていた」と身分制度に対して何も疑問を持っていなかった背景があるから仕方がないとは思う。

 

そこでアントワネットはシドニーにポリニャック夫人への恋愛感情を伝えます、きっかけは何度呼んでもこういう大事な日に来ないからと。あーーレズ設定はここにつながるのね。プラトニックなのかどうかは知らないけれど、恋愛感情らしい。肝心のポリニャック夫人はお薬飲んで爆睡中。要は自分が一番なわけだ。結局王の一存で逃亡は行わず(この時は有名なバレンヌ逃亡事件ではない)宮廷に残ることになったアントワネット。その宮廷にポリニャック夫人が緑の素敵な衣装を着て現れ、皆の前で抱擁。慰めているのだろうけれど、二人を見つめる皆の冷たい視線。アントワネットは彼女に出会ったのが不幸の一因である事はこの映画でも描かれていました。

ポリニャック夫人に首切りリストの話を伝え、アントワネットは早くこの国を出る様に伝えます。わざわざ言うアントワネット。その言葉に従うというテイを取っているけれど、本音はさっさと行きたかったはず。

 

アントワネットの純?な思いはシドニーに被害が・・・なんとあの緑の衣装を着てポリニャック夫人になりすまし、肝心の本人夫婦はお付きの衣装を着て逃走するという事を伝えます。愛するアントワネットの裏切りというか、シドニーはただのいっかいの朗読係でしかなく、ポリニャック夫人への思いは愛でした。アントワネット…人を見る目がなかったのは本当なのかな。シドニーは泣きながら衣装を着て、けれど悲しいことに衣装を着た彼女は少し嬉しい気持ちもあり、馬車で手を振ったりするという切なさ。

 

最後は孤児のシドニーは何者でもなくなったというフレーズで馬車のシーンで終わり。

 

うん、ここで終わるんだ。どうせならポリニャック夫人になりきって財産を乗っ取ってしまえーーーとか思ったけれど、それも無理よね(笑)最後のセリフはいったいどういう意味なのか、なんだか考えられず、はい、ここで終わり、マジ?!という感じ。

 

確かポリニャック夫人はベルバラによるとさっさと王宮から逃げ出したのよね、それも初期だから安全に。ムカツクのよね~と思い、ウィキペディアで見てみると、えーーーという展開。

次男 - ジュール・オーギュスト・アルマンド・マリー (1780年 - 1847年) - シャルル10世時代のフランス王国首相。だが、徹底的な反動政策で民衆の恨みを買い、フランス7月革命の一因になったとされている。

三男 - カミーユ・アンリ・メルキオール (1781年 - 1855年) - ポリニャック伯爵。

子孫のピエールは、モナコ大公 ルイ2世の長女シャルロットと結婚しレーニエ3世をもうけた。レーニエ3世妃はグレース・ケリー。ポリニャック家は現在のモナコ大公家の男系の先祖となっている。

子孫のジャンは、 LANVIN創業者ジャンヌ・ランバンとピエトロ伯エミリオとの子マリー=ブランシュ(1897年 - 1958年)と結婚した。

 

 

次男がシャルル10世の時代に首相、そして7月革命の要因。ほんとこの家族はフランスにとってダメなの?!と思っていたら三男の子孫はモナコのお姫様と結婚してレーニエ三世の父で、奥様があのグレースケリー、えーーーー。モナコ公国の男系先祖って、なんとお隣国の王室に食い込んでいたか。恐るべしポリニャック家。そしてLANVANとも関係が。なんだかヨーロッパの貴族の世界ってすごいわ。

 

 アントワネット好きの私としてはこの遠藤周作の本好きです!