manis’sdiary

ドラマレビューやら色々です。ネタバレしています。

きみが心に棲みついた を全話視聴しました!

 

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きみが心に棲みついたを全話視聴しました。

最初は配役だけで見る気はしなかったドラマ、吉岡さんにあまり興味がなかったので。けれどなんとなく録画していたら、あれ、面白い。

と、毎週はまってみていました。

 

私的☆評価は3.5。

 

けどね、正直このドラマ、出演者ほぼ全員病んでいる!と思うようなドラマ。病んでいない人は少ないドラマという珍しいドラマでした。

 

ストーリーは下着メーカーに勤めるキョドコ(小川今日子)を取りまく人々のお話。

キョドコは自分の意志も言えない常にオドオドしている女の子、それも原因は母から愛情を受けて育てられていなかったから。母は今日子のオドオドした性格がイヤで妹ばかり可愛がっていて明らかに家庭内でいじめられていた。常に三つ編みをしていて、不安だとその三つ編みに触る。そんな今日子と出会ったのは星名、大学時代に初めて今日子の声も聞こえない自己紹介を聞いてくれて話しかけてくれた男。彼は初めて今日子に視線を向けてくれた男というか人だった。

彼の為にイヤなのにわざと楽しませるために大学時代にストリップをしたり(原作ではレイプらしい・・・吐き気)、それをするキョドコを冷淡にみつめ、突き放す星名。

当たり前じゃない?冷静になれないキョドコに見ている私はイライイラ。こういう性格の子は周りがイライラをしてしまう、それは周りが悪いのか、いやこの子にも大いに問題があると思う。私が冷たいだけならごめんなさい・・・けどねーこういうのがイジメの原点だとは思うから、イライラするとはっきり言ってはいけないのだろうかしらね、と思うけれど、イライラする人の方が多いと思う。

そんなキョドコにDVまがいのひどい態度をする星名。髪の毛を切ったり、ハサミを思いっきり顔の近くで刺したり、ありえないイケメン星名。キョドコ、そんな男別れなよ・・・けれどその星名はキョドコに中尾彬のようなネジネジをしてあげます。それは彼女の三つ編み同様の逃げの象徴でした・・・

 

そして星名とも別れ、社会人になったキョドコ。相変わらずオドオドしているけれど、仲のいい良い先輩にも恵まれ、合コンにも連れて行ってもらえています。これはいい先輩に出会えたことがキョドコの運命の転換期。性格もいいし仕事もいいのを見込んでくれたのだと思う。マジメさは救われるのだ。そこで運命の出会い、もてようと本の受け売り発言をしようとし、それをとがめたのが出版社勤務のイケメン吉崎。男らしくてまっすぐな吉崎、キョドコは彼に惹かれ、アタック開始。

何通もメールを送り、ストーカーまがい。吉崎見てビックリ。けれどさーーこれ多少好意があったから受け入れたけれど、現実ならドン引きよね。さすがに最初は無視していたけれどキョドコのアタックと不思議な彼女に惹かれていく吉崎。あーー彼も優しさがアダ?というか依存型キョドコにはまっていってしまっているーーー。

 

そんな依存型の重い女のキョドコの目の前に現れたのは社会人の星名、自分の会社を吸収した親会社社員だったのでした、なんと上司になってしまった星名。

思わせぶりな発言や、相変わらずのDVの星名。

けれどイケメンは人の評価を変える、周りの目は星名さん素敵!でした。

キョドコの同僚の飯田はわかりやすく秋田弁をつかって初々しさをアピールします。まあまんまと星名に遊ばれるのだけれど、それは自業自得。堂々と愛のないセックスは燃えると言われる飯田、まあ意地悪だしイヤなTHE女という感じだからまったく同情しないわ。

 

飯田は騙されているけれど、騙されなかったのは吉崎が担当しているマンガ家の鈴木先生。彼だけは星名の二面性を見抜いていました。素材として面白いと思ったあたりはさすが!その鈴木先生はキョドコと吉崎をモデルにマンガを描き大ヒット。吉崎はキョドコと会っているうちに惹かれていきます。星名との関係に不安を持ちながらもキョドコの健気さに惹かれているのでした。その星名との関係とは昔のあの大学時代の事件、けれどキョドコは星名が好きというのもあるけれど依存している、星名もキョドコを虐めながらも依存している。ツンデレの究極の形。それも星名は姉が超ブサイク、何故に?と思ったら整形男だった。けれど可哀そうに母の浮気で出来た星名、それに気づいた父からの暴力、母からはそれを防ぐ為に整形を強制されたのでした。可哀そうに。星名も両親のひどい育て方の被害者だった、だからキョドコに惹かれ、キョドコを理解し虐めてキョドコとの距離を確かめていたのでした。キョドコもそんな過去を知らなくてもきっと彼の不安定さに何かを感じていた共依存だったようです。

あーあそんな共依存の二人の間に入る吉崎、大変だろうに・・・けど彼は入っていきます。

星名の友達のバーテンダー(彼が原作ではキョドコをレイプ)からストリップ動画を見せられても、飯田から星名のマンションに入るキョドコの写真を見せられても、理解しようと努めるけれど、彼は嫉妬からとうとう見えなくなってしまい、キョドコは自分に依存をしているだけだと別れを告げてしまいました。

まあそう思われても仕方がない、私にもそう見えるしね。

けれど、キョドコは吉崎と出会った事で母にも自分のイヤだったことを告げ家を出て、星名にも別れをちゃんと告げていたので、もう星名との共依存が消えていたはず。吉崎への依存はわからないけれど、キョドコは変化していたのでした。

けれど別れてしまった、星名も過去自分がイジメた男のネットへの書き込みでパワハラを訴えられ、会社の聞き取り調査で飯田からの星名との生音声を皆の前で聞かせてしまい謹慎となっていました。会社を辞め連絡を絶っていた星名、そこに母が具合が悪うと姉から会社に連絡が入ります。なんとその母は父を殺して服役していたのでした。その母の面倒を見るといい、姉は星名にお金を無心。なんだか最低な家族。その母の事件・・・実は星名が犯人でした。行方不明になった星名に母の死を知ったキョドコが探して見つけた先はキョドコと過ごした大学時代の部室。なんと練炭自殺をしようとしていたのでした。母の事件の犯人は自分だと告げる星名、母にDVをしていた父を刺したのだけれど、反抗を母に「母さんがやったんだよね」と押し付けたのでした。母も罪悪感からか息子への愛なのか受け入れてしまいました・・・その事実を知ったキョドコは星名を抱きしめ「星名さんは誰かを愛したことあるかな」と母が言っていたと息子への愛を感じる言葉を告げてあげるキョドコ、抱きしめ星名の心から何かが落ちたような気がしました、けれど二人は一酸化炭素中毒で倒れてしまいます。

そこに来たのは吉崎とバーテンダーでした。なんとか救われたキョドコ達、けれど星名は病院から抜け出してしまい、行方不明となってしまいます。

 

そして1年後鈴木先生マンガ大賞を受賞し、吉崎への感謝の言葉を告げます。ここのムロツヨシさん、上手でしたわ!さすがです。そんな二人が街を歩いていると、ヒールが1足、また1足と落ちていました。気付いて拾う吉崎、そうそのヒールの持ち主はキョドコ、どう歩いてどうしたら脱げるのかしらないけれど、マンガをぶちまけてしまい拾っているキョドコでした。運命の再会らしいのですが、私はどうしてヒールがそこまで脱げているんだよ!と突っ込みまくっていましたわ(笑)

そしていきなりの結婚、おいおいこれから二人が話し合って歩んでいくのではなく、いきなり結婚かいな。その披露宴の司会は何故か上司(笑)、そこに来た花束とメッセージ「キョドコノクセニ」と。「星名さん」と動揺するキョドコ、街を歩く星名でした。

 

というお話です。

まあハッピーエンドなのでしょう。けれどねーー、このドラマの闇、病み具合がすごい。

まず病みリストとしては、

キョドコ、星名は親からのDV(力と態度)で育てられた為に依存型になってしまった。星名は父と同様のDVを繰り返し相手の愛を確かめている男。

星名の姉、性格がゆがんでいる、お金の無心をするけれど、まあこの手のオバサンは病んでいるというよりいるよね、近づきたくないけれどという感じ。

星名がイジメていた会社の同僚は、最終的に星名に全社メールに書き込んで復讐するけれど確実に病んでいる、飯田にも近づいているしね。飯田は恋は盲目&手段を択ばないという偏りが病んでいる。

バーテンダーは病んでいるのではなく、性格が腐っている、星名とバーテンダーの大学時代の女友達も腐っている。そもそもバーテンダーは星名の家の事も殺人事件も整形も知っているのに何故星名より格下扱いなのかが不明。まあ腐っているのでいいのだけれど、キモすぎる男。

星名母、今は改心しているようだけれど、根本はこの人の浮気が原因、そっちとも不安定な関係で夫からはDVを受け、息子に整形を強要するというこの人は優しさの仮面をかぶっているけれど病んでいるわ、息子の罪を黙って被るのが母の愛か?夫にも息子にも何も言えないというこの人はダメなんだと思う、悲劇の原因だと思う。

キョドコの母、ほんとムカツク。子供を虐めている、それに悩む姿もなく、ただイヤミをいい差別をする、妹も気づいているはずよね?天真爛漫風だけれど、本当にそうか?と疑ってしまいます。その母に何も言えない父もダメな一家なのでしょう。最後は結婚式に来ていたけれど、私は母は行きたくても、行けないという葛藤を家で表しているような演出でも良かったような。この間のキョドコの決別宣言をちゃんと聞いて反省しているというような演出があっても良かったかも。このままだと何も反省しない、昔の事だけで終わらせてしまう、まあそれが家族なのかもしれないけれど、子供の性格形成に多いに影響を与えたのにね・・・

 

それにしてもこのドラマ、星名さんの役がイケメンでなかったら見方は変わるだろうな~、向井理だから星名さんに少し同情したりしているけれど、これが星名さんがバーテンダーの人だったら、最低、最悪、キモイと思ったかも(笑)現実問題だったら吉崎さん一択でしょう。大手出版社社員、決まりしょう(笑)吉崎さん優しいし、いい人だしね。けど吉崎さんもキョドコを守ってあげたいと思ってしまったなんて、あーあ彼にも不安定な部分があったのかしらね、作家希望がなれずに編集者になった思いとか、このドラマでは不安定要素をメインに深読みしてしまうわ、実際は誰かを補佐するのが彼としては性分だったのかな。

最終回の星名からのメッセージ、これをどう解釈するか、星名からのこれからも見ているぜなのか、私は星名からのキョドコへの愛の告白と別れと祝福だと思っています。究極のツンデレ男、キョドコのくせに幸せになりやがって、という事かと。そんなメッセージを告げたいほど星名にもキョドコが棲みついていて、まだ彼の中には棲みついているけれど、彼女の幸せは願っているという事かと。

私は、人がいいのか?!いや、私は星名さんを信じるわ。(私は病んでいないはず!笑)