manis’sdiary

ドラマレビューやら色々です。ネタバレしています。

黒井戸殺し を視聴しました!

黒井戸殺しを見ました。

三谷幸喜だし、野村萬斎だし、大泉洋だしこれは見るでしょう、見ないとねという感じです。

うん、最後の最後に持っていかれたドラマでした。こんなに最後に急にテイストが変わるとは!

面白かったです、☆4つ。

 

フジテレビによると

「昭和27年3月、片田舎・殿里村で、富豪の未亡人・唐津佐奈子(吉田羊)が寝室で死亡しているのが見つかった。村で唯一の医師である柴 平祐(大泉洋)は、その検死のため朝から唐津邸を訪れた。死因は睡眠薬の過剰摂取。佐奈子は昨年、夫を毒殺した疑惑があり、柴の姉・カナ(斉藤由貴)は、佐奈子が夫殺害の罪にさいなまれ自殺したのでは、と推測する。柴の親友で村一番の富豪・黒井戸禄助(遠藤憲一)は、佐奈子に結婚を申し込んでいたため、彼女の死に大変なショックを受ける。黒井戸は、自宅に柴を招き、姪・黒井戸花子(松岡茉優)、義妹・黒井戸満つる(草刈民代)、秘書・冷泉茂一(寺脇康文)、旧友・蘭堂吾郎(今井朋彦)らと食事をした後、柴と二人になると、佐奈子が夫殺しの件である男に脅されていると話していた、と明かした。そこへ、佐奈子から遺書が届く。黒井戸は一人でそれを読みたいと言ったため、柴は屋敷を後にした。屋敷を出たところで、柴は、復員服を着た見知らぬ男(和田正人)とすれ違い、不審に思いながら帰宅する。すると、黒井戸が何者かに殺害された、と黒井戸の執事・袴田(藤井隆)から電話が来た。柴が屋敷に駆け付け袴田に聞くと、そんな電話をした覚えはないと言う。嫌な予感がした柴は、黒井戸の部屋の鍵を壊し中に入ると、黒井戸が短剣で背中を刺されて死んでいた。

その後、屋敷に刑事・袖丈(佐藤二朗)が到着し、捜査が始まった。聴取を受けた女中頭・来仙恒子(余貴美子)が、東京にいるはずの黒井戸の義理の息子・兵藤春夫(向井理)を村で見かけた、と証言したことから、春夫に疑いがかかる。春夫の婚約者・花子は、春夫の疑惑を晴らそうと考えを巡らす。半年前に柴家の隣に引っ越してきた職業不定の不思議な男が、実は引退した名探偵・勝呂武尊(野村萬斎)だと思い出した花子は、ぜひ勝呂に捜査を依頼したいと、柴に相談に来る。あまり気乗りしない柴だったが、花子の必死の願いを受けて勝呂に捜査を依頼。勝呂は花子の依頼を快諾。柴に、ホームズのワトソンの様に相棒としての協力をお願いする。渋々勝呂と行動を共にすることにした柴。コンビとなった二人は、捜査を開始、警察や黒井戸邸を訪れる。袖丈警部から、失踪した春夫だけでなく、あの晩黒井戸邸にいた全員が容疑者であると聞いた勝呂は、黒井戸家の女中・明日香(秋元才加)を始め、関係者全員から証言を得る。すると、次々と不可解な事実が浮かび上がる。そんな中、黒井戸の弁護士・鱧瀬(浅野和之)は、黒井戸親族や関係者を集め遺産相続について話し始めた。すると、衝撃的な事実が明らかとなり…。」

 

だそうです。

名探偵勝呂の野村萬斎が謎解きをするドラマ、まあアガサクリスティーだから当たり前か(笑)時代背景も昭和初期にしたのも良い、いや27年なら初期ではないのか、戦後なんだね。横溝正史金田一耕助が出てきそうな田舎の名士が殺されるというもの。そこに助手として急に任命されたのが医者の大泉洋、まあワトソンも医者だしね。

そして名士の家族全員がなんだか怪しい、血の繋がらない息子の向井理、婚約者の姪の松岡茉優、その母の草刈民代、秘書の寺脇康文、執事の藤井隆、女中頭の余貴美子、女中の秋元才加、小説家の今井朋彦、全員が怪しい。

そしてほっこりするのが大泉洋と姉の斉藤由貴姉弟。というメンバー。

まあ最初に犯人候補ではないと思ったのは草刈民代の血の繋がりがない妹、あまりにも存在感がないし、芝居がオーバーだしって、これがわざと舞台風にして演技を誇張させているんだけれどね、けれど犯人臭がしなかった(笑)そして次に私が消したのは藤井隆、彼は地獄耳というか盗み聞きをしている男、けれど物語の笑いのツボだったり、大事な証言をしているところから彼は怪しいけれど犯人ではないと判断し、却下。まあ吉田羊を恐喝していたという男かなという気はしたけれどね。次に却下したのは向井理、主役級かと思いきやこんなに存在感のない向井理を見たのも初めてかも(笑)ドラマ撮影と重なっていたのか?!(笑)あまりにも犯人風だという前振りだったから、たいていこういう人は犯人ではないしね。それに黒井戸の遺産のほとんどをもっていくわけで彼が父を殺す原因がいまいちなかった。まあ実は秋元才加と結婚に反対されていたという事がわかったから、それは殺人事件の要素にはなるかなとは思ったけれど、それが明かされたのは後の方だったからやっぱりはい消えた!という感じ。

松岡茉優は最後まで怪しいと思っていました。小説家の男との共犯して遺産をもらおうとした、ついでに向井理も殺したというのはあるかなと。けれどその小説家があまり大物を配役としていなかったので、消えたかなと。

余貴美子は存在が常に怪しいだけで、ここではエピソードとして怪しいのは「覚醒剤中毒は治るのか」という質問だけだったものね。

そうすると犯人がいない・・・寺脇康文はここではしたたかな秘書ではないし。

と思っていました。

 

誰が犯人?

 

勝呂の野村萬斎がわざと意味ありげに明日刑事に真相を話しますと関係者全員に説明をします。

え?誰?

 

と三谷さんうまい具合にひっぱります。

 

犯人は・・・まさかのワトソン役の大泉洋

 

彼の姉の斉藤由貴が脳腫瘍でお金が欲しかった、アメリカで手術をさせたかったので、吉田羊を脅かしていた、それを黒井戸に知られたくなくて殺した、という事だった。

彼の家に自転車二人乗りで鍋焼きうどんを食べに向かったのも自転車の時間を図る為、おしゃべりな姉はほんわかしているだけではなく、「薬飲んで寝て」と後半に言った言葉が大事で彼女は病気だったのだ。たまに天然なところがあったのは病気がなせるわざだったのかもしれない。姉から勝呂は色々聞き出していた、そこで矛盾にも気づいてた。うわ、そうだったの!という展開が後半の後半で描かれます。思いっきり持っていかれた種明かし。

そしてもっと驚いたのは自殺の勧め。

えーーーー。

 

あの姉の前で手錠をする姿を見せられないはず、だから一日待ってあげるというもの。

斬新だ・・・原作もそうなんだろうか。

だいたいのお話は、先に犯人が死んでしまって、「しまった・・・間に合わなかった」という展開だけれど、まさかその間に自分で命を絶ちなさいという展開とは。

冒頭に勝呂に自分が書いた今回の事件のまとめと、勝呂の自殺の勧めがつながるとは。

1日待ってあげる、そして死になさい、半年以内には姉が死ぬはず、その半年後に謎の事件考察が発見され真犯人がわかる、勝呂の推察が正しい事が証明される、というもの。マジか・・・

 

驚いたわー。

 

結局・・・姉が「久しぶりのカレー」とこの間味噌カレーを作っていたのにまたもやカレーを作っている中で弟の大泉洋は全ての事件の真相を書き留め、吉田羊を殺した睡眠薬で自殺をする予定だ、作家になりたくてなれなかった男の手記は意外な結末となる、その時に何故彼がこの村にカボチャ栽培の為にこの村を選んだのろう、つくづく残念でならないという大泉洋の語りと勝呂の野村萬斎の自殺を勧めた男の苦悩のシーンで終わる。

 

まさかそういう展開になるとは・・・・

いやー見て良かったし、大泉洋で良かった。面白かった。