manis’sdiary

ドラマレビューやら色々です。ネタバレしています。

お母さん、娘をやめていいですか 全8話を視聴しました!


 

お母さん、娘をやめていいですかを視聴しました。

斉藤由貴、怖い!

この役はまりすぎ。

教師の波留25歳は母と仲良し、家を新築中なのに常に意見は一緒。一緒というのは母の顔色を見て、母が言いそうな事を考えて発言しているから。それに気づいたのはハウスメーカー柳楽優弥。彼との出会い、家を建てるというところから母と娘の関係に変化が起きます。

 

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 母は娘をミッチャンと呼び、笑顔で食事も完璧、何事も完璧な母だったというか、そう見える母、けれどそれは過干渉を通り越して、娘しか見えていない子離れ出来ないという言葉では言い表せない様な母娘の関係でした。正直怖い、ここまでするか!という母親。柳楽優弥には母がいないと知り、同居をしてもらえる相手だと思い、急に二人を結び付けようと画策。最初は仕事でその話に乗り、母との関係に気付いた彼は彼女が気になり本気になっていく。そうすると嫉妬するのは母、彼に女となりなんとなく近づいて、「彼はやめなさい、女に慣れていそう」と言い出す始末。そもそもデートは尾行して毎度毎度付いていくという異常母なので、それもやらかしそうで納得な行動。けどその母も心に闇を抱えていて、自分の母に認められたい、けど自分は出来ないから認められないという闇、そんな自分がきっとイヤで自分の理想形の姿を人形の様に育てて、行動も自分の分身として行動するようにしてしまった結果が娘でした。常に母の好きな衣装を着て、友達も作らず母と一緒にいて、母が好きな人と付き合い、母の料理を食べる。けど、柳楽優弥と出会った事、学校の問題児生徒の母との関係から本当の自分に気づき、独立しようとし始めます。

 

壊れ始める母、娘の職場の学校の参観日には生徒の母ではなく、教師の母なのに参加、こっそりと家を出て柳楽優弥の家で同棲するけれど、その家の住所を調べるために、柳楽優弥の同僚の元彼女風というかちょっと遊んだ風の壇蜜に巧みに彼女の気持ちによりそい住所を聞き出し、家に料理を作って持ってきて、鍵を盗み、合い鍵を作り、家に忍び込みお掃除に料理にアイロン。母としての仕事をここでもしていました。怖い、ゾッとする・・・娘に怒られても笑顔で聞かず、作った新居にわざとペンキをぶちまけたのが付き合いたてと思いきや、今度は放火まがい、放火はしていないけれど、匂いがするとメーカーに連絡し、自分と連絡してくれなくなった娘の波留を呼び出したり、半狂乱になる母を心配し家に戻る娘。このままだと母が命を絶つ勢いだものね。けどこうやって束縛されて逃げられない。ある意味共依存になってしまっている2人、娘はようやく独り立ちしようとしているのに、母は病的に娘にすがる。

 

夫はリストラの危機にあっていても、彼にはあまり目を向けない。彼はただ家を出たいから選んだ安全パイの男でした。その夫は仕事人間で家族は妻に任せていて、妻の異常さに気づいていても何も言わない。新築の家にも意見はない。けれど母の子離れのきっかけを作ったのは、その夫でした。リストラでインドネシアの工場で再出発をしようとする夫、妻は最初は離婚を考えていたけれど、それは娘の世話をしたいのが理由、けれど妻に目を向けていなかったと思った夫が自分を求めていて愛されていると知り、ようやく娘の手を離すことにした母。結局この人は寂しかったんだ。不安定で寂しくて、けれど誰かに尽くしたくて、認められたくて、孤独で・・・そんな役が斉藤由貴にぴったりでした。笑顔で愛されたいオーラをだしているのが似合っていた。人形を作っている姿は怖いし、自分はその人形は娘とそっくりだと思っているけれど、皆は自分に似ていると言う、結局娘は分身だったのだ。自分の都合よく動く分身。その分身もようやく自我が目覚め、自分が好きなものはなんだろう?と考えるようになった、それで成長したんだと思う。

 

そしてあの新居は売りに出されることになります。この家は一度も住むことはなかった。けれどその家は家族を立ち直らせてくれた、この家がなかったら、柳楽優弥との出会いがなかったら、家に住まないと娘が言い出さなかったら、この母子はこのままだったのでしょう。けれどこの家のおかげで立ち直った家族。

家族それぞれが新たな自分の道を進むのでした。

 

斉藤由貴の怖い演技、柳楽優弥の軽いけれど根はいいやつでマジメな男の役が良かった。8話、あっと言う間に見てしまいました。

 

そう言えば、新築すると意外と家族に不幸があったりする話をよく聞く。離婚したら、病気になったり。家を建てるというのは何があるのだろうか。